【卓球:ラバーレビュー】表ソフト「モリストSP(ニッタク)」を、裏面打法使いが評価!

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用具レビュー・用具考察

1.はじめに

私は、中国式ペンの裏面に使用するラバーを模索した結果、裏面打法の打球感覚を磨き、自信をもって試合でも使用できるようになるには「極薄ラバー」が最適と考えています。

「極薄ラバー」を裏面打法で使うことに関しては、以下の記事に掲載していますので、是非ご覧ください。

とはいえ、極薄ラバーを裏面打法に使用するにあたり、もちろんデメリットもあります。

そこで、裏面打法のあらゆる可能性を模索したい私は、以前より検証をしてみたいと考えていた、「表ソフトラバーを裏面打法に使ってみるとどうなのか?」という検証を行うことにしました。

今回のレポートは、裏面打法用に使用した場合のレポートになるため、「ツッツキ」「サーブ」は行っておらず、一般的なレビューとは異なりますのでご了知ください。

2.モリストSP(伊藤美誠選手使用ラバー)

今回、表ソフトラバーを使った検証をするにあたり『モリストSP(ニッタク)』を選択しました。

「モリストSP(ニッタク)」は、伊藤美誠選手が、シェークハンドラケットのバック面に使用していることで有名なロングセラーラバーです。

超多才な表ソフト!
直線弾道でシャープ球質のスピードボールと、自然な変化が生み出すナックルや止まるブロックのコントラストが美しく強いラリーを生み出します。
プレーの幅が広がり、多才な戦術を立てられる!これが表ソフトのロングセラーです!

参照元:ニッタクHP

上記のホームページにおいては、伊藤美誠選手のラバーへのコメントが掲載されています。

◆伊藤美誠(スターツ)
自分でも予測できないくらい、回転がかかったりナックルになったりして、いやらしいボールが出ます。他の表ソフトだと、きれいなボールばかりだったり、ナックルばかりだったりと偏りがちです。しかし、モリストSPは、いろいろな球質を出せるし、出そうとしなくても出てくれるのがすごいですね。

【モリストSP(ニッタク)の特徴】
粒形状:台形+円柱形タイプ
粒の大きさ:かなり大きい
粒の間隔:かなり狭い
粒配列:縦目

これらの特徴からは、回転系のラバーだと思われます。また、「台形+円柱形タイプ」「縦目」という点から、ナックルもある程度は出しやすいと推察できます。

「表ソフトラバー」の基礎知識については、以下の記事に掲載していますので、是非ご覧ください。

私は、回転もかかりナックルボールが出しやすいという伊藤選手のコメントに注目して、このラバーを試すことにしました。

それでは、裏面打法用ラバーとしてメインで使用している「アポロ5超極薄(銀河)」と時折比較しながらご紹介しますので、参考程度にお読みいただければと思います。

3.軽量!ラバー重量について

中国式ペンプレーヤーである私は、ラケットとラバーの重量をかなり重視します。まずはラバー重量についてご紹介します。

参考までに、個人的に重量を測定した表を以下のとおり示します。

ラバーの厚さは「厚」にしたのですが、スポンジが極薄のラバー重量と比較しても遜色ないくらいの軽量ラバーです。

参考までに、グレイザー(特厚)のデータも掲載していますが、ラバー一枚当たり10g程度軽量化が可能です。これはかなり大きな差と言えます。

今回の試打に当たり、フォア面のラバーを回転重視の粘着ラバーにして、「回転量の差」を意識した用具の組み合わせにしました。

4.使用用具

今回の用具の組み合わせにおけるコンセプトは「表と裏の回転量の差」です。

【使用用具】
ラケット:アウォードオフェンシブ (TSP) ⇒ 83g
ラバー(フォア面):アポロ5(銀河) ⇒ 43g
ラバー(バック面):モリストSP(ニッタク) ⇒ 34g
総重量:160g

注1:接着剤等の兼ね合いで、過去ブログの重量と誤差がある場合があります。
注2:フォア面は、グリップから離して貼っているので4~5g程度軽量化できます。

※全面にラバーを貼っても、ラバー重量34gは非常に軽く魅力的です。

5.使用感

モリストSP(ニッタク)は、表ソフトユーザーであれば誰もが知っていると言える、ロングセラーラバーです。

(1)回転量

表ソフトラバーということで、全く期待していなかったのですが、思いのほか回転がかけやすいのでビックリしました。

当然ながら、粘着裏ソフトラバー「アポロ5(超極薄)」のように、擦るドライブはできません。擦る打法は、ボールが滑って落ちます。

ですが、ラケットをボールの対して厚めにインパクトすれば、ドライブをかけることは可能です。

(2)コントロール性能

私は、裏ソフトラバーユーザーなので最初はコントールできずに苦労しました。それは、普段はボールに回転をかけることによりボールを安定させているからでした。

そこで、ボールをラケット面でしっかり捉えて弾くイメージで打球することを意識したら非常に安定したボールを打つことが出来ました。要するに慣れの問題でした。

(3)チキータ

チキータがしやすいかどうかが、個人的には最大の関心事項です。なぜなら、私が裏面打法において最も使用する技術が「裏面チキータレシーブ」だからです。

※なぜ、「裏面チキータレシーブ」を最も使うのか?については、別記事で紹介していますので是非ご覧ください。

使う前は、回転がかからないので「チキータなんてできないのでは?」と心配していましたが、予想以上に簡単にチキータレシーブができました。

もちろん、裏ソフトラバーのように強烈な回転はかけられないのですが、インパクト時にボールに対してラケット面を厚めに当てることにより安定したチキータレシーブ出来ました。

練習仲間からは、表ソフトラバーモリストSPによるチキータレシーブは、「ボールが滑るように飛んでくるので取りにくい」という評価を頂きました。

確かに、表ソフトラバーでチキータしたボールは、バウンドしてからの曲がりが少ないものの、相手のサーブの回転を残して返球することもできるので、打球の嫌らしさは十分に期待できると思います。

もう一つ利点がありました。それは、チキータレシーブをした後に返球されたボールの回転が素直で対応しやすいということです。

つまり、裏ソフトラバーで強烈な回転をかけたチキータレシーブを相手に返球された場合、

チキータレシーブの回転が残っていることが多くバウンドが大きく曲がったりするので、対応が難しいことがあるのですが、表ソフトの場合はそれがないので4球目が待ちやすいのです。

(4)フラット打ち

裏面打法におけるラット打ちについても、個人的にはチキータの次くらいに重要な技術だと考えています。

フラット打ちに関しては、表ソフトラバーの専売特許といえる打法と言えます。打球時の初速が速く、なおかつナックル系の球質が出しやすいので得点率が高いと感じました。

中国製粘着ラバー「アポロ5(超極薄)」もフラット打ちがやりやすいラバーだと感じているのですが、さすがに表ソフトラバー「モリストSP」の方が更に良かったです。

(5)裏面ドライブ(前陣)

3球目攻撃において、裏面ドライブを打つ際は台の近くで打つことになります。

表ソフトラバーでは、弧線を描くような強烈な裏面ドライブは打てません。

よって、表ソフトラバーの場合は、ボールのライジングを捉えて、ボールに対して厚めにラケットを当てて回転をかけていく感じでプレーしました。

この打法は訓練次第ですが、打球点が早く相手の時間を奪う打法になるので、安定して打てるようになれば、回転量の多い裏面打法に引けを取らない武器になると感じました。

検証時に、ブロックの硬い方と練習試合をしたのですが、上記の打法で三球目攻撃をしたところ、ブロックを何度もネットにかけていたので効果的だったのだと思います。

(6)中陣ドライブ

中級者の私には無理でした。台から下がってからの裏面打法は一か八かのフラット打ちか、つなぐボールしか打てそうにありませんでした。実戦であれば強引に回り込んでフォアドライブで勝負でしょうか。

(7)ブロック

相手のドライブをとても非常に楽にブロックできます。しかも、ブロックがナックル性になるので相手のリズムを思い切り崩すことができます。ブロックは、表ソフトラバーの最大の武器のように感じました。

6.表ソフトと裏ソフトの違い(気づき)

今回、表ソフトラバーを裏面打法用のラバーとして試用して大きな気づきがありました。

それは、「表ソフトラバーを使ってプレーをすると、力が抜けたプレーができた。」ということです。

あくまで個人的な感想なのですが、裏面打法用のラバーとして裏ソフトラバーを使用している時は、「しっかり回転をかけてボールを安定させよう」と意識していたために、スイング時にどうしても力みが出ていました。

ところが、表ソフトラバーの場合は、自分から回転をかけることが難しいラバーなので、「相手の回転を利用して返球しよう」とする意識が強く働くのです。

すると自然と体から力が抜けて、良い感じに体の力が抜けた非常に良いプレーが出来ている自分に気づくことができたのです。

これは、自分にとって新たな発見でした。これだけで表ソフトラバーに挑戦した価値があると感じたほどです。

7.注意点

「モリストSP(ニッタク)」をご紹介してきましたが注意点があります。

裏面打法を始めたばかりの方は表ソフトラバーを使うべきではないと思います。

もし、裏面打法用のラバーとして表ソフトラバーを使うのであれば、少なくともバックサイドの下回転のツッツキに対して、安定した裏面ドライブを打てる打球感覚を磨いてから使用することをおすすめします。

以前、私が裏面打法が未熟な頃に、表ソフトラバーを使ってみたことがあるのですが、全く使いこなせず「すぐにダメだ」と感じてやめてしまいました。

裏面打法に今からチャレンジすることを検討している方は、まずは極薄ラバーで打球感覚を磨くことが上達への早道だと考えます。

8.まとめ

いかがだったでしょうか?

あくまで参考ですが、極薄ラバー「アポロ5(超極薄)」と比較した表を示しますので参考程度にご覧ください。

個人的な感想としては、裏面打法用ラバーとして使い込めば大きな武器になりうる。

と感じています。とにかくナックルボールが自然に打てるので、相手が勝手にミスしてくれるのです。

正直言いますと検証が終われば裏ソフトラバーに直ぐに戻そうと考えていたのですが、『5.表ソフトと裏ソフトの違い(気づき)』で述べたように、思いのほか良いプレーが出来ていたので、少なくとも数週間程度は仲間内の練習試合で使い続けてみる予定です。

以上となります。みなさまの参考になれば幸いです。

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