1.はじめに
ペンホルダープレーヤーにとって、ラケットをスイングした際に指が滑る問題は、一度は悩んだことがある課題ではないでしょうか。
私自身も、中国式ペンホルダーへ転向して以来、ラケットの裏側を支える指(中指・薬指・小指)が滑る問題に悩み、これまで様々な方法を試してきました。
特に、試合が緊迫して汗をかく量が増えてくると、ラケット裏面を支える指が滑りやすくなり、グリップが安定しなくなることがあります。普段の練習では気にならなくても、大事な試合ほど気になるという方も多いのではないでしょうか。
これまでは、中国の名選手・王皓(ワンハオ)選手も行っていた紙やすり加工を参考にしてきました。この方法は現在でも有効だと感じています。
しかし、最近になって「松下グリップ」を取り入れたことで、従来とは指の当たり方が変わり、これまで以上に滑りやすさを感じるようになりました。
※松下グリップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
そこで新たな滑り止め対策として、100円ショップで購入したテーピングテープを実際に検証してみることにしました。
この記事では、長年使用してきた紙やすり加工と、新たに試したテーピングテープを比較しながら、私が実際に試して効果を感じた滑り止め対策をご紹介します。
2.現在、私が最もおすすめしている滑り止め
結論から言うと、現在私が最もおすすめしている滑り止めは、100円ショップで購入できるテーピングテープを指に巻く方法です。
私は裏面打法でスイングした際、特に薬指と小指が滑ってしまうことが以前から気になっていました。しかし、テーピングを巻いてプレーするようになってからは、滑ることがほとんどなくなり、安心してスイングできるようになりました。

(1)テーピングの巻き方
私は、中指・薬指・小指の第一関節を覆うようにテーピングを巻いて使用しています。ポイントは、1本の指につき15cm以上のテープを使うことです。
このテーピングは、テープ同士がくっつくタイプなので、巻くだけでしっかり固定できます。粘着剤を使用していないため、ハサミやテープなどの道具も不要で、手軽に使用できる点も魅力です。
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(2)実際に使用して分かったこと
3本の指(中指・薬指・小指)の中では、中指が最も力を入れやすく、ラケット裏面を支える支点となるため、比較的滑りにくいと感じています。
一方で、私が現在取り入れている「松下グリップ」では、薬指を意識してスイングすると、より良いフィーリングで打球できると感じています。そのため、薬指が滑らないことはプレーの安定性という面でも大きなメリットでした。
当初はテープを節約しようとして短めに巻いていました。しかし、実戦では3試合目くらいでテーピングがすっぽ抜けてしまったことがあります。
そこで、1本の指につき15cm以上使用し、第一関節を覆うように巻き付ける方法へ変更しました。巻き付ける面積を増やしたことで、プレー中にテーピングがすっぽ抜けることは大幅に減りました。
この状態で練習試合を7試合(合計15セット)行いましたが、一度もテーピングが外れることはなく、最後まで快適にプレーすることができました。
なお、汗をかくとテーピングは徐々に緩んできます。そのため、大事な試合の前には指の汗をしっかり拭き取り、テーピングを巻き直すことをおすすめします。
(3)この方法のメリット
- 裏面打法で薬指・小指が滑りにくくなる
- 支点となる中指もしっかりグリップできるため、ラケット操作が安定する
- 松下グリップとの相性が良い
- ラケットやラバーを加工する必要がない
- 100円で気軽に試せる
- テープ同士が密着するため、巻くだけで固定できる
- ラケットを買い替えてもそのまま使用できる
【使用時の注意点】
テーピングは強く巻きすぎると、指の血行が悪くなり、うっ血してしまう可能性があります。滑り止め効果を得るためにも、指を締め付け過ぎない程度の適度な強さで巻くことをおすすめします。
もちろん、グリップの仕方や手の大きさによって感じ方には個人差があります。しかし、私自身は現在最も満足している滑り止め対策です。特に、薬指や小指だけでなく、ラケットを支える支点となる中指もしっかりグリップできるようになったことで、裏面打法の安定感が向上したと感じています。
3.今回使用したテーピングテープ
今回の検証で使用したのは、100円ショップ(ダイソー)で購入したテーピングテープです。
価格は110円(税込)で2個入りと非常にリーズナブルです。スポーツ用品コーナーなどで販売されており、手軽に購入できるため、「まずは試してみたい」という方にもおすすめです。

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この製品はテープ同士がくっつく自己粘着タイプのため、巻くだけでしっかり固定できます。粘着剤を使用していないのでベタつきが少なく、ハサミなどの道具も不要です。テープは手で簡単にちぎることができるため、必要な長さに合わせてすぐに使用できます。
また、粘着成分を使用していないため、取り外したテープを再利用することも可能です。ただし、使用を重ねるにつれて少しずつ接着力は低下していくため、固定力が弱くなってきたと感じたら、新しいものへ交換することをおすすめします。
私はまだ1本目も使い切っていませんが、使用量を考えると、少なくとも1回の大会で1本を使い切ることはないと感じています。110円で2個入りということを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
卓球専用品ではありませんが、私が実際に練習や試合で使用したところ、裏面打法の滑り止めとして十分実用的でした。
4.紙やすり加工による滑り止め
現在はテーピングテープを使用していますが、それ以前の約20年間は、ラバー裏面へ紙やすり加工を施してプレーしていました。
この方法は現在でも十分有効だと感じています。特に通常の中国式ペンのグリップでは、中指の爪をラバーに引っ掛けるように支えることができるため、紙やすり加工との相性は非常に良好です。
私自身も、中国式ペンへ転向した当初は、ラケット裏面を支える中指・薬指・小指が滑ることに悩みました。そこで様々な方法を調べる中で取り入れたのが、この紙やすり加工です。
●ラバーに紙やすりをかける

画像のように、指が当たる部分へ軽く紙やすりをかけるだけでグリップ力が向上します。私自身も長年この方法を使用してきました。
※加工跡が分かるように、紙やすりの粉はあえて拭き取っていません。
【留意点】
・紙やすりをかける範囲は、指が当たる部分だけに限定しましょう。
・縦方向・横方向の両方へ軽くかけると、よりグリップ力が向上します。
・強く削る必要はなく、表面に細かな傷を付ける程度で十分です。
※ラバー加工は自己責任で行ってください。
この方法は、中国の裏面打法の名手王皓(ワンハオ)選手が使用していたラケットにも同様の加工跡が確認できます。そのため、指が当たる範囲に限定した加工であれば、ルール上も問題ない方法だと考えています。
通常の中国式ペンのグリップでは、この紙やすり加工も現在なお有効な方法だと考えています。
【コラム】100均テーピングを試したきっかけ
私は長年、紙やすり加工による滑り止めで特に不満はありませんでした。
しかし、別記事で紹介している「松下グリップ」を取り入れてから状況が変わりました。
従来のグリップでは、中指の爪をラバーへ引っ掛けるように支えることができるため、紙やすり加工だけでも十分なグリップ力が得られていました。
一方、松下グリップでは、中指や薬指の腹でラケットを支える割合が増えます。そのため、従来よりも指が滑りやすく感じるようになり、新しい滑り止めを検討することにしました。
そんな時に参考になったのが、卓球王国発刊の『卓球グッズ2024』です。
中国式ペンの裏面打法で活躍した宋恵佳選手(現姓:中林恵佳さん)は、『卓球グッズ2024』(91ページ)の中で、次のように紹介しています。
「裏面に裏ソフトを貼っているので、汗をかくとすべってグリップが安定しなくなってしまいます。色々試しましたが、最終的に中指と薬指にテーピングを巻くことで指がすべらなくなりました」
『卓球グッズ2024』(卓球王国)91ページより引用
この記事を読んだこともあり、私自身も100円ショップのテーピングテープを試してみることにしました。
実際に使用したところ、中指・薬指だけでなく、小指にもテーピングを巻くことで、さらにグリップが安定することが分かりました。
現在は、中指・薬指・小指の3本へテーピングを巻く方法を採用しています。
5.片面ペンホルダーの場合
ここまで紹介した内容は、主に中国式ペンホルダー(両面ラバー)を対象とした滑り止め対策です。
一方、日本式ペンホルダーなど片面ラバーの場合は、もともとコルクが貼られているラケットが多いため、個人的には滑り止め加工の必要性はそれほど高くないと感じています。
ただし、クッション性を高めたり、指を置く位置の目印にしたりする目的で、ラケット裏面へ滑り止めを貼るプレーヤーもいます。

私自身は、日本式ペンホルダーを使用していた頃、余ったラバーの切れ端を貼って使用することが多くありました。ラバーを有効活用でき、クッション性も得られるため、手軽な方法だと思います。
【ワンポイント】
片面ペンホルダーでは、ラバーのトップシートやスポンジ、コルクシートなど様々な素材が使用できます。どの素材が最適かは、グリップの好みやフィーリングによる部分が大きいと感じています。
なお、滑り止め素材を貼る場合は、ボールが当たる可能性のある範囲まで加工しないよう注意してください。指が当たる部分だけにとどめることが大切です。
6.まとめ

いかがだったでしょうか。
私は約20年間、中国式ペンホルダーでの滑り止め対策として紙やすり加工を使用してきました。この方法は現在でも有効であり、通常のグリップでは十分なグリップ力が得られると感じています。
一方、松下グリップを取り入れたことで、指の腹でラケットを支える割合が増え、従来よりも滑りやすさを感じるようになりました。そこで100円ショップのテーピングテープを試したところ、現在では最も満足している滑り止め対策となっています。
滑り止めに「これが唯一の正解」という方法はありません。グリップの握り方やプレースタイルによって最適な方法は変わります。
この記事でご紹介した内容が、ペンホルダープレーヤーの皆様のラケット操作をより安定させるヒントになれば幸いです。
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