1.はじめに
現在、各メーカーが毎年のように新作の粘着ラバーを発売しています。
粘着ラバーは世界最強の中国選手や他国の選手の一部は粘着ラバーを選択しています。
粘着ラバーといっても選手のプレイスタイルに応じて、さまざまな種類の製品が開発されているので、基礎知識がないと興味があっても選ぶのが難しいと思います。
そこで、今回は粘着ラバーの種類やトッププレーヤーはどのようなラバーを使用しているのか?初心者向けの粘着ラバーはどのような製品があるのかをご紹介します。
2.粘着ラバーを使用するトッププレーヤー
今回の記事では、粘着ラバー最大の特徴である「癖球(くせだま)」という言葉がでてきます。
「癖球(くせだま)」については、前回の記事「なぜトップ選手が粘着ラバーを使うのか?そもそも癖球(くせだま)とは?」で、解説していますので、興味のある方は是非ご覧ください。
【粘着ラバーを使用している主な選手】
・中国:代表クラスの選手は、ほぼ全員使用
・ドイツ:ティモボル、オフチャロフ
・韓国:李尚洙(イ・サンス)
・日本:早田ひな
ただし、粘着ラバーにも色々な種類があります。上記の選手が同じような性質のラバーを使っているわけではありません。
次に、粘着ラバーの種類、トップ選手の使用状況について見ていきます。
3.粘着ラバーの種類
粘着ラバーの分類については、卓球王国が発行している「卓球グッズ2021」にて、とても分かりやすい分類がなされているので、それを使って簡単にご説明します。
なお、毎年1回発行される「卓球グッズ」は、2001年から発行されており著者は毎年欠かさず購入しています。卓球用品に特化した内容なので、月刊の卓球王国にはない魅力が満載の雑誌です。
今回の分類は、以下の「卓球グッズ2021」の記事「粘着vsテンション」(P.13)を使用させていただきました。
(1)癖は最大、弾みは並 最強中国選手の武器
・回転量と球質の癖の強さで勝負する中国製粘着ラバー。
まさにオンリーワンのラバーと言えます。自分も使いにくいが、相手はもっと嫌がるといった諸刃の剣のようなラバーだと思います。
※著者が好むカテゴリーのラバーです。慣れれば中級者でも扱えると考えています。
代表的なラバー:キョウヒョウシリーズ(紅双喜)
主な使用選手:中国選手、早田ひな選手
(2)回転量がアップする使いやすい粘着テンション
・打球にあまり癖がなく、使いやすさを重視している。これまでのテンション系ラバーに回転をプラスしたイメージで使用できる。
正直言って粘着ラバー特有のいやらしさはなく、テンション系ラバーよりスピードはやや落ちる代わりに、回転がアップしたテンションラバーと考えた方が良いと思います。
代表的なラバー:ディグニクス09C(バタフライ)
主な使用選手:ティモボル選手、オフチャロフ選手
(3)わがままを叶える癖球重視の粘着テンション
・粘着テンションと言われるラバー。弾みを上げながら、中国選手が使用する「キョウヒョウ」に近い打球感を追及している。このカテゴリーの商品は少ないです。
上記の(1)(2)のいいとこどりを狙ったラバーだと思ってください。
代表的なラバー:トリプル ダブルエクストラ(ヴィクタス)
主な使用選手:丹羽孝希選手
(4)オーソドックス粘着 入門者の選択
・球持ち重視で弾みが抑えてあるノンテンション粘着ラバー。ドライブとミート打ちのバランスが良い。初心者やカットマンに適する。
このカテゴリーのラバーについては、弾みを抑えた回転量重視の性質から裏面打法用のラバーに使えると考えています。
代表的なラバー:トリプルレギュラー(ヴィクタス)
主な使用選手:福岡春奈選手(サービスとスマッシュで活躍した選手です。)
4.まとめ
粘着ラバーを4つに分類し、特色や使用選手についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
世界のトップクラスの選手も、それぞれの特色に応じて使い分けていることが理解いただけたと思います。
粘着ラバーは、「飛ばない」「扱いが難しい」という印象を持っている方もいるかもしれませんが、現在はニーズに合わせた商品が発売されており少しずつではありますがシェアを伸ばしています。
粘着ラバーは、特有の「癖球(くせだま)」を活用して相手が嫌がる嫌らしいプレーをすることが可能です。
著者は中高年に方にも、一度は粘着ラバーにチャレンジして頂きたいと考えています。詳細は、別記事の「中高年の方への粘着ラバーを勧める3つの理由」をご覧いただきたいと思います。
以上となります。みなさまの参考になれば幸いです。
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