1.はじめに
卓球における『ラバーの厚さ』は、用具選びの重要な要素です。
ラバーの厚さを自分のプレースタイルに合わせて選べれば、かなり実力がついてきていると言えます。
今回は、ラバーの厚さに関する基礎知識について述べていきたいと思います。
2.ラバーの厚さの限界
ラバーは、「トップシート」「スポンジ」の2層で出来ています。
ラバーの厚さは2層の合計で4mm以内までとルールで定められています。

ちなみに、アンドロ社のラバー「ラザンター」は、トップシートを薄くすることにより、通常のスポンジより厚い2.3mm(ULTRAMAX)を搭載し、弾みを向上させた製品を開発しています。
3.ラバーの厚さの表示方法
ラバーの厚さは、メーカーによって表示方法が異なります。
卓球メーカー『バタフライ』のラバー厚さの表示方法は以下のとおり。
スポンジ厚ラインアップ
バタフライ2023総合カタログより引用
MAX3.8~4mm未満(シートを含む)
トクアツ1.9~2.2mm アツ1.7~1.9mm 中1.5~1.7mm
ウス1.1~1.3mm ゴクウス0.8~1.1mm 超極薄0.4~0.7mm
通常はトップシートの厚さは均一なため、スポンジの厚さを表示します。
4.ラバーの厚さによって何が変わる?

スポンジが厚いほど、ボールをインパクトした際の反発力が上がるので、スピードが出やすくなります。また、スポンジが厚くなる分、ラバーの重量も重くなります。
一般的に、初心者の方に「厚」や「中」を勧めることが多いのは、コントールがしやすく扱いやすいためです。
5.厚さによるラバーの選び方
(1)裏ソフトラバー

プレーヤーのスイングの強さによって適した厚さは異なってきます。
一般的に男性の場合は、スイングが速くインパクトの力が強いので、スポンジの厚さを活かすことが出来る「特厚」や「厚」が選ばれています。
スポンジが厚いとラバーにボールを食い込ませて回転をかけるにはより強いインパクトの力が必要となるためです。
レディースの方は、「厚」や「中」のような少し薄いスポンジを選ぶ傾向があるそうです。
(2)表ソフトラバー

表ソフトラバーの場合は、弾く打法が多いことが特徴です。よって、ラケットの反発力を活かすことが出来る「厚」や「中」が好まれます。
また、表ソフトラバーの特徴であるナックル系の打球が出しやすいことも「厚」や「中」が選ばれる理由と言えます。
(3)粒高ラバー
粒高ラバーの場合は、守備的な戦型のプレーが使用する用具であるため、守備がしやすい弾みを抑えた「薄」「極薄」を使用する場合が多くなります。
6.厚ければ良い訳ではない
裏ソフトラバーを使用するトッププレーヤーのほとんどが「特厚」「MAX」という最も弾む用具を選択しています。そのため、一般プレーヤーの方でも自分のプレースタイルをあまり考えずに「特厚」「MAX」を選んでいる方もおられます。
ですが、使っているラバーの厚さを一段下げて使ってみたら、『驚くほど使いやすくて、プレーの質が上がった!』というケースは良くあることです。
使ってみたラバーが自分に合わないと感じた場合は、ラバーの種類を変えるのではなく、ラバーの厚さを変えてみるのも良い方法です。
7.まとめ

ラバーの厚さについて一般的な基礎知識をご説明しましたがいかがだったでしょうか?
ラバーの厚さを変えると、同じ種類のラバーでも打球感が驚くほど変わりますし、ラケット重量も変わってくるので全く別物になったりします。
自分にあった厚さを探すのも強くなる要素のひとつだと言えます。
また、ラバーの『硬さ』もプレーに影響する要素ですので、以下の記事で紹介しています。是非ご覧ください。



以上となります。皆さまの参考になれば幸いです。
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