1.はじめに
裏面打法用のラバーとして『ロゼナ』(バタフライ社)を紹介します。
卓球通の方からすると「今更?」と思われるかもしれません。
ですが、これまで数多くの裏面打法用ラバーを試した中で、改めて良いと思えるラバーなので、裏面使いのプレーヤーとして、その良さをお伝えします。
『ロゼナ』は、バタフライを代表する人気ラバーの一つで、初心者から幅広いレベルの選手におすすめされています。
バタフライは、微妙なラケット角度やスイング方向の誤差をカバーしやすい特徴を「トレランス」と表現しています。
なお、本記事の検証は2023年に行ったものです。その後3年が経過し、私自身の裏面打法に対する見識や技術も向上しました。そこで、当時の使用感をベースに、現在の視点から加筆・修正してお届けします。
本記事では、『ロゼナ』を中国式ペンの裏面打法用ラバーとして実際に使用した感想を中心に、その特徴や注意点を紹介します。
では、実際にロゼナを裏面に貼って打ってみると、どうだったのでしょうか?
2.ラバー重量
ペンホルダーラケットで両面にラバーを貼ってプレーする場合、ラケットの総重量は非常に重要だと私は考えています。
そこで、私が実際に使用したことがあり、現在も多くのプレーヤーに使用されているバタフライの代表的なラバー4種類について、重量を比較してみました。

今回比較した4種類の中では、ロゼナが最も軽いという結果になりました。
ロゼナは、ステップアップラバーとして位置づけられるグレイザーよりも軽く、グレイザー09Cやディグニクス09Cと比べると、さらに軽いことが分かります。
今回の試打では、ラケットとラバーの組み合わせについても「できるだけ軽くする」ことを意識しました。
それでは、実際にどのようなラケットとラバーを組み合わせて試したのか、紹介します。
3.使用用具(軽量ラケット)
今回は、「軽量ラケット」をコンセプトに、ラケットとラバーを組み合わせました。

ラケットには、TSPの「ブラックバルサ7.0」を使用しました。現在は廃盤となっていますが、同じ仕様のラケットがヴィクタスから販売されています。非常に軽量なラケットです。
フォア面には、硬くて重い中国製粘着ラバー「アポロ5(銀河)」を貼りました。それでも、ラケット本体の軽さとロゼナの軽さを活かすことで、両面に特厚ラバーを貼った状態で、総重量154gという軽量なラケットに仕上げることができました。
4.ロゼナを裏面打法で使った感想
ここからは、ロゼナを実際に裏面打法で使用した感想を、技術別に紹介します。

(1)裏面ドライブが安定しやすい
ロゼナを裏面に貼って最初に感じたのは、下回転に対する裏面ドライブの打ちやすさです。しっかり回転がかかり、きれいな弧線を描いて飛んでいく感覚があり、連続して打ちやすいところに魅力を感じました。
ただし、現在の感覚でグレイザーやグレイザー09Cと比較すると、回転量や弧線の高さはやや物足りないと感じます。それでも、裏面打法を身につけていく段階では、十分な回転とスピードを出しながら、比較的コントロールしやすいラバーです。
(2)スピードのあるチキータが打ちやすい
裏面打法を取り入れるなら、チキータレシーブはぜひ身につけたい技術の一つです。ロゼナは弾むラバーなので、スピードのあるチキータを打ちやすいと感じました。
一方、私が重視する回転量については、グレイザーなどと比べると物足りなさがあります。相手コートでの変化も比較的小さく、「回転量で崩す」というより、スピードで押し込むチキータという印象です。
(3)フラット打ちには慣れが必要
裏面打法でバックハンド全般を行う場合、フラット打ちは重要な技術の一つです。
私はロゼナのフラット打ちで、インパクト時にボールがグッと食い込みすぎるような感覚があり、弾く感覚をつかみにくく感じました。硬めの打球感に慣れていたこともあり、慣れるまで少し時間が必要だと感じました。
(4)裏面ブロックが非常にやりやすい
ロゼナを使っていて、特にやりやすいと感じたのが裏面ブロックです。
極端に言えば、ラケットを当てるだけでも返球できると感じるほどです。個人的には、ボールがラバーに食い込むことで、多少のラケット角度のブレがあっても打球が乱れにくいような感覚があります。
(5)初心者にも扱いやすく、ステップアップにもつなげやすい
弾むテンションラバーでありながら比較的扱いやすく、裏面打法の技術を身につけていく過程で使いやすいラバーだと思います。
十分なスピードも出せるため、技術の上達に合わせてグレイザーやテナジー、ディグニクスなどへステップアップすることもできます。一方で、扱いやすさを評価してベテランが使うのも納得できます。個人的には、回転量で押すより、安定してラリーを組み立てるプレーとの相性が良い印象です。
5.注意点
ロゼナは扱いやすいラバーですが、裏面打法を始めたばかりの方には、弾みの強さが難しく感じられる場合があります。
特に、下回転に対してボールをしっかり「擦る」「捉える」といった感覚が身についていない段階では、ロゼナの性能を十分に活かすのは難しいでしょう。
裏面打法の基本的な打球感覚をしっかり身につけたい方は、まずはこちらの記事も参考にしてみてください。
コラム:「トレランス」という表現について

バタフライは『ロゼナ』の特徴として、「トレランス」という言葉を使っています。
公式サイトでは、「微妙なラケット角度やスイング方向の誤差を補い、プレーに安定感を生み出します」と説明されています。
ただ、個人的には、この「ラケット角度やスイング方向の誤差をラバーが補う」という表現は、少しイメージしにくいところがあります。
ラケット角度が大きく間違っていれば、当然ながらミスになります。ラバーがラケットの角度を自動的に修正してくれるわけではありません。
私自身は、ロゼナの「トレランス」を、ボールがラバーに食い込みやすく、多少インパクトがズレてもボールを捉えて回転をかけやすいため、結果としてミスが減りやすい性質と理解しています。
つまり、ラバーが技術的なミスそのものを「修正」してくれるというより、多少のズレがあってもボールを捉えやすく、狙った打球を成立させやすいという意味での「許容度」だと考えています。
これはあくまで私自身の解釈ですが、実際にロゼナを裏面打法で使用したときに感じた「打球時の安心感」ともつながる部分です。
6.まとめ
ロゼナは、扱いやすさと十分なスピードを両立した、バランスの良いラバーだと感じました。
特に裏面打法では、ドライブやチキータ、ブロックなどを安定して行いやすく、これから裏面打法を身につけたいプレーヤーにもおすすめできます。
一方で、技術が上達して回転量や球質をより重視するようになると、物足りなさを感じる場面もあります。
その意味では、裏面打法の習得からステップアップまで、幅広いプレーヤーが選択肢にできるラバーと言えるでしょう。
ロゼナの実売価格について気になる方は、以下より確認できます。
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