1.はじめに
みなさんがラバーを購入する際、価格は重要な選択基準の一つではないでしょうか。
予算は人それぞれですが、各メーカーがどのくらいの価格帯でラバーを販売しているのかを知っておくと、自分に合った製品選びの参考になります。
そこで今回は、国内主要卓球メーカー6社の裏ソフトラバーを対象に、平均価格や価格帯を調査・分析しました。
「どのメーカーが高価格帯なのか」「コストパフォーマンスの高いメーカーはどこなのか」が分かる内容となっていますので、ラバー選びの参考としてご覧いただければ幸いです。
さらに、2024年版との価格変動率も比較しています。「この2年間でどのメーカーの価格が最も上昇したのか」についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
※国外メーカーについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
2.調査に当たっての留意点
(1)調査したメーカーについて
今回は、以下の国内メーカー6社について調査を行いました。
- バタフライ
- ニッタク(※「紅双喜」含む)
- ヴィクタス
- ジュイック
- ヤサカ
- ミズノ
※ニッタクは、中国卓球メーカー「紅双喜(DHS)」の日本総代理店であるため、国内で販売している紅双喜製ラバーも調査対象に含めています。
(2)価格について
調査には、各メーカーの公式ホームページおよびデジタルカタログに掲載されているメーカー希望小売価格(定価)を使用しています。
実際の販売価格は、卓球用品店やネットショップによって割引価格となる場合があります。
(3)オープン価格について
バタフライの一部製品は、定価が設定されていない「オープン価格」となっています。
そのため、本記事ではバタフライ公式オンラインショップの販売価格を定価として集計しています。

なお、本記事のデータは、2026年6月末時点で公開されている情報をもとに独自に集計したものです。内容には細かな誤りが含まれる可能性がありますので、参考資料としてご覧ください。
3.ラバー価格の変遷について
現在の卓球ラバーは、1990年代まで主流だった「高弾性ラバー」と比べて価格が大きく上昇しています。
その大きな転機となったのが、1997年にバタフライが発売した業界初のハイテンションラバー「ブライス」です。当時としては5,000円(税抜)という高価格でしたが、従来のラバーを大きく上回る性能が高く評価され、多くのメーカーがテンション系ラバーの開発に参入しました。
その後もバタフライは、2008年の「テナジー」、2019年の「ディグニクス」、2025年の「ザイア」と次々に高性能ラバーを発売し、そのたびにトップモデルの価格帯も引き上げられてきました。
現在では、日本メーカーではバタフライとニッタクが1万円を超えるラバーを販売しています。また、海外メーカーでも高価格帯ラバーの投入が進み、トップモデルの価格は年々上昇する傾向にあります。

4.メーカー別の価格帯
それでは、各メーカーの平均価格をご紹介します。なお、各メーカーの主力商品(一例)のリンクも掲載していますので、実際の販売価格の参考としてご活用ください。
ネットショップによっては、定価を上回る価格や高額な送料を設定している場合もあります。購入前には複数のショップで価格を比較することをおすすめします。
(1)バタフライ
まずは、1997年に世界初のハイテンションラバー「ブライス」を発売し、現在も卓球用品市場をリードするバタフライです。世界でもトップクラスのシェアを誇る卓球メーカーと言えるでしょう。
製品数:23種類
平均価格:8,054円
2024年:6,545円 → 2026年:8,054円(+23.1%)
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予想どおり、メーカー別の平均価格はバタフライが最高額となりました。オープン価格で販売される「ディグニクスシリーズ」「テナジーシリーズ」に加え、2025年発売の「ザイア03(税込14,300円)」が全体の平均価格を押し上げています。
さらに、2024年からの平均価格の上昇率も+23.1%と、日本メーカーの中で最も高い結果となりました。
●ザイア03の実際の販売価格は、以下のサイトでチェックできます。
(2)ニッタク(紅双喜含む)
続いて、国内メーカーの中でバタフライに次ぐ平均価格となったニッタクです。ニッタクブランドの商品に加え、中国メーカー「紅双喜(DHS)」の一部商品も取り扱っています。キョウヒョウシリーズの愛用者も多いのではないでしょうか。
製品数:27種類
平均価格:6,388円
2024年:5,633円 → 2026年:6,388円(+13.4%)
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2024年と比較すると平均価格は13.4%上昇しており、高価格帯ラバーの拡充が平均価格の上昇につながっています。
平均価格は6,388円で、バタフライに次いで国内メーカー第2位となりました。5,500円~7,000円の価格帯が29.6%と最も多く、高性能ラバーを幅広い価格帯で展開していることが分かります。
ニッタクは2024年にハイエンドラバー「ジェネクション」(税込10,780円)を発売し、高価格帯市場へ本格参入しました。
さらに2026年4月には、中級者向けの「ブラスタック」(税込5,720円)を発売しています。卓球専門誌『卓球王国』では、専門店から「販売数を大きく伸ばしている」と評価されるなど、注目度の高いラバーとなっています。
ちなみに、日本で販売されているラバーの中で最高価格なのは、「キョウヒョウ3 国狂ブルー(紅双喜)」の税込19,800円です。ここまで高価になると、台にぶつけるのが怖くて思い切りプレーできなくなってしまいそうですね。
(3)ヴィクタス
続いて、TSPブランドを継承したVICTASです。TSP時代の商品も引き継いでいるため、製品ラインアップが非常に充実しています。現在では、日本国内でもトップクラスの品ぞろえを誇るメーカーの一つと言えるでしょう。
製品数:25種類
平均価格:6,002円
2024年:5,564円 → 2026年:6,002円(+7.9%)
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2024年と比較すると平均価格は7.9%上昇しており、日本メーカーの中では比較的緩やかな値上げとなっています。
平均価格は6,002円で、ニッタクとほぼ同じ価格帯となりました。主力商品の「V(ブイ)」シリーズを中心に、幅広い価格帯の商品を展開しています。
また、2026年3月には本格派の中国製粘着ラバー「ゼグナ」「ゼグナスピン」を発売しました。価格は6,820円(税込)と、近年の高性能粘着ラバーとしては比較的手頃な価格に設定されており、注目を集めています。
(4)ジュイック(コニヨール社含む)
続いて、ジュイックです。
なお、ジュイックはDr.Neubauerの日本総代理店ですが、Dr.Neubauerは裏ソフトラバーを製造・販売していないため、本記事の集計対象には含めていません。
製品数:5種類
平均価格:5,258円
2024年:5,753円 → 2026年:5,258円(-8.6%)
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2024年と比較すると平均価格は8.6%低下しており、日本メーカーでは唯一のマイナスとなりました。
これは、以前はジュイックがコニヨール社の販売代理店として、「ターゲットプロ」シリーズなどの高価格帯ラバーを取り扱っていたためです。現在はコニヨール社製ラバーの取り扱いが終了し、集計対象がジュイックブランド中心となったことで、平均価格が低下しています。
現在は取り扱う裏ソフトラバーが5種類となっており、以前と比べるとラインアップはコンパクトになっています。
(5)ヤサカ
続いて、ヤサカです。長年愛され続けている「マークⅤ」シリーズで知られるメーカーです。また、現在はトップ選手も使用する「ラクザ」シリーズも展開しています。
製品数:25種類
平均価格:5,078円
2024年:4,826円 → 2026年:5,078円(+5.2%)
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2024年と比較すると平均価格は5.2%の上昇にとどまり、日本メーカーの中でも価格変動は比較的小さい結果となりました。
「マークⅤ」シリーズの多くが4,000円未満の価格帯に設定されているため、平均価格は他メーカーよりやや低めとなっています。
一方で、最高価格帯には「ラクザXX(税込7,920円)」もラインアップされており、初心者向けから上級者向けまで幅広い価格帯を展開しています。
(6)ミズノ
最後はミズノです。卓球シューズのイメージが強いメーカーですが、裏ソフトラバーも8種類をラインアップしています。
製品数:8種類
平均価格:6,160円
2024年:5,958円 → 2026年:6,160円(+3.4%)
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2024年と比較すると平均価格は3.4%の上昇にとどまり、日本メーカーの中では価格変動が最も小さいメーカーとなりました。
ラインアップの多くがハイテンションラバーで構成されているため、平均価格は比較的高めとなっています。最高価格帯には「Qパワー(税込7,700円)」をはじめとするQシリーズをラインアップしています。
5.平均価格(全体)
最後に、今回調査した日本メーカー全体の平均価格をご紹介します。
製品数:113種類
平均価格:6,286円
2024年:5,719円 → 2026年:6,286円(+9.9%)
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今回の調査では、5,500円~7,000円の価格帯が31.9%と最も多く、日本メーカーの主力価格帯となっていることが分かりました。この価格帯には、高性能なテンション系ラバーが数多くラインアップされています。
各メーカーとも1万円前後のハイエンドラバーを展開していますが、実際にはハイエンドモデルに近い性能を持ちながら、価格を抑えた高性能ラバーの人気が高いように感じます。
代表的な商品としては、バタフライの「グレイザー」シリーズや、ニッタクの「ブラスタック」などが挙げられます。
なお、今回の調査で最も高額だったラバーは、紅双喜の「キョウヒョウ3 国狂ブルー」の19,800円(税込)でした。日本メーカーでは、バタフライの「ザイア03(税込14,300円)」が最高価格となっています。
卓球雑誌『卓球王国』の『卓球グッズ2026』では、「ザイア03」は従来の常識を覆す革新的なラバーとして高く評価されています。今後、トップ選手だけでなく一般ユーザーにも普及していくのか注目したいところです。
ここ2年間だけでも、日本メーカー全体の平均価格は約10%上昇しており、卓球ラバーの高価格化は今後も続く可能性があります。
6.まとめ
みなさまが普段使っているラバーは、平均価格と比較してどのくらいだったでしょうか?
これまでの結果を下表のとおりまとめましたので参考程度にご覧ください。

冒頭でも触れましたが、掲載している価格は各メーカーの定価(税込)です。実際に店舗やネットショップで購入する場合は、割引価格で購入できるケースも多くあります。
一方で、バタフライは「ディグニクスシリーズ」「テナジーシリーズ」「ザイア03」などの高価格帯ラバーを数多くラインアップしており、日本メーカー全体の平均価格を押し上げる要因となっています。
私の周りでも、以前はテナジーシリーズを使用していたプレーヤーが、次々とディグニクスシリーズへ乗り替えています。さらに最近では、「ザイア03」を試すプレーヤーも見かけるようになりました。一昔前のように「5,000円台のラバーは高価」という時代は、すでに終わったように感じています。
2024年と比較した価格の変動状況をまとめると、以下のようになりました。
これまでの傾向を見ると、バタフライが高性能ラバーを発売するたびに、他メーカーも追随する形で価格帯が引き上げられてきました。今後もしばらくは、この流れが続く可能性が高いと考えています。

今回は、日本メーカーの裏ソフトラバーの平均価格をご紹介しました。海外メーカーについても同様に調査していますので、ぜひあわせてご覧ください。
以上となります。みなさまの参考になれば幸いです。
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