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【卓球】「木材」vs「素材」ラケット、結局どっちがいい?性能の違いと選び方を徹底解説

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【卓球】「木材」vs「素材」ラケット、結局どっちがいい?性能の違いと選び方を徹底解説 初心者向け・基礎知識
【著者の略歴】

卓球歴: 40年以上(ベテランの視点から執筆)
戦型: 中国式ペン攻撃型(裏面打法を探求中)
運営者: 修士(物理化学)の経歴を持つ「卓球Lab」管理人。
ミッション: 用具の特性や技術のコツを独自の視点で言語化し、卓球の奥深さを伝える情報を発信しています。
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1.はじめに

ご使用のラケットは、木材のみで構成された「木材ラケット」ですか? それとも木材の間に特殊素材を挟み込んだ「素材ラケット」でしょうか?

初心者の方はあまり意識しないかもしれませんが、両者には明確な性能差があります。本記事では、その違いについて考察します。

【クイズ】 アイキャッチ画像のラケットのうち、1本だけが「素材ラケット」です。どれか分かりますか?
3年前より難問です答えは記事の最後に記載しています)

2.「素材ラケット」とは?

まず、公的なルールにおける「素材」の規定を確認します。

1.4.2 ラケット本体の厚さの少なくとも85%は、天然の木でなければならない。ラケット本体内の接着層は、炭素繊維、ガラス繊維、あるいは圧縮紙のような繊維材料によって補強することができる。ただしその接着層の1つの厚さは、全体の厚さの7.5%または0.35mm(いずれか小さい方)以下でなければならない。

参照元:日本卓球ルール(2025年6月1日改定)

このルールから、ラケット全体の厚さのうち最大15%までを「繊維素材」よって補強することできることが分かります。

このルールに則ってラケットの木材の板の間に「繊維素材」を挟み込んで作成されたラケットを一般的に「素材ラケット」と呼んでいます。

この規定に基づき、天然木材の層に繊維素材を挟み込んで作られたラケットを、通称「素材ラケット」と呼びます。繊維素材の種類によって、主に以下の3タイプに分類されます。

  • 炭素素材(カーボン)のみを使用したもの
  • その他の繊維素材のみを使用したもの
  • 炭素素材(カーボン)とその他の素材を編み込んだもの

各素材で特性は異なりますが、本記事では総称して「素材ラケット」として扱います。

【参考画像:著者所有】「インナーフォース レイヤー ZLC」(バタフライ)

炭素素材(カーボン)とZLファイバーを交互に編み込んだ素材が挟み込まれています。

[ZL(ズィーエル)ファイバーとは?]
ZLファイバーは、アリレート繊維の系列に属する高性能素材です。アリレートよりも弾みがあり、打球感は硬めです。カーボンと比較すると「アリレートより硬いが、カーボンよりは柔らかい」という、両者の中間に位置する特性を持っています。

3.主流は「素材ラケット」

現在、トップレベルの卓球界において素材ラケットは主流です。

例えば2026年全日本卓球選手権(男子)のベスト16進出者は全員、素材ラケットを使用していました。

その主な理由は、素材の特性により反発力(弾みの良さ)を強化できる点にあります。
女子選手も同様の傾向ですが、一部のカット主戦型など弾みを抑えたい守備型選手については、木材のみのラケットが選択されています。

しかし、素材ラケットが唯一の正解というわけではありません。「木材ラケット」にも特有の長所があります。

次章より、それぞれの違いを詳しく解説します。

4.「木材ラケット」と「素材ラケット」の違い

では、本題に入っていきます。

(1)打球の均一性

卓球王国別冊『卓球グッズ2016』では、両者の打球特性を野球のバットに例えて以下のように解説しています。

どこに当たってもある程度飛ぶ素材ラケットと、芯に当たるとすごいボールが出る木材ラケットは、野球の「金属バット」と「木材バット」のような関係

参照元:卓球王国別冊「卓球グッズ2016」

この例えを用いると、それぞれの特性は以下の通りです。

  • 木材ラケット(木製バット) 芯(スイートスポット)で捉えた際の打球感と威力は格別。
  • 素材ラケット(金属バット) ラケットのどの位置で打球しても、一定以上の質のボールを打てる。

「芯で捉える技術の必要性」が、両者の決定的な違いと言えます。以前私が使用していたヒノキ単板ラケット(木材100%)でも、芯で捉えた際の打球の爽快感は格別でした。

(2)打球の軌道

  • 木材ラケット:打球の軌道が「弧線」を描きやすい
  • 素材ラケット:打球が直線的になる

卓球を経験した方であれば、ドライブが「弧線」を描いた方がミスを減らすことが出来るのは、ご理解頂けると思います。直線的なボールは、オーバーミスやネットミスが比較的増えますが、より攻撃的な打球となります。

(3)打球スピード

  • 木材ラケット 特殊素材がないため反発力は控えめですが、ボールを深く捉えることができ、回転をかけやすいのが特徴です。
  • 素材ラケット 特殊素材の効果により反発力が高く、打球スピードを出しやすいのが特徴です。

(4)ラケット性能の均一性

木材は天然素材であるため、一本一本の板で性質を完全に均一にすることは困難であり、製品ごとに微妙な個体差が生じます。

  • 木材ラケット: 弾みや打球感に微妙な変化が生じやすい。
  • 素材ラケット: 特殊素材の特性により、木材と比較して性能のバラツキが少ない。

木材ラケットは合板枚数が少ないほど個体差が顕著になり、特に単板ラケットでは全く同じ性能の個体を探すのが困難です。

一方、素材ラケットに使用される特殊素材は均一な性質を持つため、製品ごとの品質差が抑えられています。打球感が極めて近いスペアラケットを用意したい場合には、素材ラケットがおすすめです。

(5)ラケット価格

  • 木材ラケット: 比較的安価。
  • 素材ラケット: 特殊素材を使用するため、高額な製品が多い。

特殊素材の製造コストが価格に反映される傾向があります。そのため、高反発でありながら安価に購入できる木材ラケットは、コストパフォーマンスの面で根強い人気があります。

5.ALC(アリレートカーボン)の人気

ALC(アリレートカーボン)とは、高い反発力を持つカーボン繊維と、振動吸収性に優れたアリレート繊維を編み込んだ特殊素材です。

現在、世界トップレベルで最も支持されている素材といっても過言ではありません。2026年全日本卓球選手権(男子シングルス)においても、ベスト4進出者のうち3人がALC搭載ラケットを使用していました。

トップ選手からの信頼も厚く、世界ランキングで長年君臨した樊振東(中国)選手や、レジェンドであるティモ・ボル(ドイツ)選手も長年ALCラケットを愛用してきました。

また、裏面打法の教科書的存在として知られるチウ・ダン選手(ドイツ)もこの素材を採用しています。時代やプレースタイルを超えてトップ層に選ばれ続ける、根強い人気を誇る素材です。

※張本選手使用のALCラケットを紹介します。価格や詳細は以下からご確認ください。

6.まとめ

両者の違いをまとめると以下のとおりとなります。

※一般的な比較を行いましたが、高反発の木材を使用した「飛ぶ木材ラケット」や「弾みを抑えた素材ラケット」も存在しますので、ご了承ください。

いかがだったでしょうか?「素材ラケット」が主流ではありますが、「木材ラケット」の良い点もご理解いただけたと思います。

また、両者のデメリットについては、ラバーによって補うことも可能です。自分にあった用具を見つけるためには、ラケットとラバーの組み合わせも考慮する必要があるのです。

ラケットとラバーの組み合わせについては、別の記事で紹介しています。興味のある方は是非ご覧ください。

以上となります。皆さまの参考になれば幸いです。
クイズの答え:イグニート(エクシオン)(左端)

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