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【卓球】中国式ペンの適正重量は?初挑戦で失敗しない5つの重量帯別メリット・解説

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用具レビュー・用具考察
【著者の略歴】

卓球歴: 40年以上(ベテランの視点から分析)
戦型:中国式 ペン攻撃型(裏面打法を探求中)
運営ブログ: 「卓球Lab」運営。用具や技術を深く考察
ミッション: あらゆる卓球シーンを独自の視点で切り取り、この競技をより深く楽しめる情報を発信しています。

 「中ペンに挑戦したいけれど、両面にラバーを貼ると重すぎて振れない……」
そんな悩みを持つ方は少なくありません。実は、中国式ペンはシェークハンド以上に重量設定がシビアな戦型です。

本記事では、中ペン初挑戦の方がまず目指すべき「理想の総重量」について考察します。手首を痛めず、かつ威力を引き出すためのバランスを一緒に見ていきましょう。

1.はじめに:ペンホルダーは、なぜ「重量」にシビアなのか

中国式ペンを使用する上で、避けて通れない最大の課題が「ラケットの総重量」です。

私が約20年前、長年愛用した日本式ペンホルダーから、両面にラバーを貼る中国式ペンへと転向したその日から、この「重量」という課題は常に私の傍らにありました。

私は約20年前、日本式ペンから両面にラバーを貼る中国式ペンへと転向しました。以来、日本式ペン特有の「軽快な操作性」を維持しながら、「重量の増す中国式ペンをいかに使いこなすか?」という課題に、20年以上向き合い続けてきました。

なぜ、ペンはシェークハンドに比べて重量管理がこれほどまでにシビアなのでしょうか?

そこには、「支持構造の違い」という明確な理由があります。

  • シェークハンド(面による支持) グリップが手のひらに密着し、手首から前腕にかけての広い面積でラケットを支えます。これは「面」で固定する構造です。
  • ペンホルダー(点による支持) グリップを親指と人差し指で挟み、裏面を中指(あるいは薬指)で支える、いわば3点〜4点での「点」による支持です。

この構造上の違いにより、10グラムの重量増であっても、ペンホルダーにとってはスイングの加速力や台上での繊細な操作性、さらには手首への負荷に対して、数値以上の大きな影響を及ぼします。

参考:著者所有の中国式ペンラケット 左から62g 77g、87gと素材や形状によって重量は大きく変わる。

2.中国式ペンの重量調整の難しさ

前述のとおり、私が約20年前、日本式角ペン(バタフライ:サイプレス)から中国式ペンに転向した際、最初に直面したのが「重量」の壁でした。 

日本式ペンの片面ラバーであれば、特別な工夫をせずとも総重量140g〜145g前後に収まり、操作性に問題が生じることはありませんでした。しかし、中国式ペンで裏面打法を取り入れるとなると、両面にラバーを貼るため総重量が大幅に増加します。

重量が増加することで、具体的に以下のような問題が発生しました。

  • スイングスピードの低下: ラケットが重くなる分、振り遅れが生じる(特に粘り強いカットマンとの対戦で通関することとなりました)。
  • 台上処理の精度低下: 細かい指先の操作が鈍り、レシーブやストップのコントロールが難しくなる。
  • 身体への負荷: 裏面打法は従来のショート打法よりも手首への負担が大きいため、過度な重量は故障の原因となる。

一般的に、ラケットは「スイングスピードが落ちない範囲で、できるだけ重いものが良い」とされています。重いラケットは遠心力や反発力を活かしやすく、スピード性能やブロックの安定性が高まる傾向にあるからです。特に特殊素材入りや圧縮された木材を使用した高性能ラケットには、重量のある個体が多く見られます。

しかし、その重さを支える筋力が不足していれば、メリットよりも操作性の低下や怪我のリスクといったデメリットが上回ってしまいます。自分の筋力に見合った「適正重量」を見極めることは、技術習得と同じくらい重要です。

さらに、裏面打法はペンのショート打法と比較すると、手首への負担が大きいので、重すぎるラケットで慣れないうちに無理をすると手首を痛めてしまうリスクがあります。

それでは、ラケットとラバーの合計重量(以下、総重量)について、5つの段階に分けて考察していきます。

3.中国式ペンの総重量別シミュレーション

本章では、総重量を5つの区分に分けて解説します。検証にあたっては、以下の条件を前提としています。

  • ラバーの構成: 両面とも「裏ソフトラバー」を使用する場合を想定しています(異質反転型で使用される軽い粒高ラバー等は対象外です)。
  • 用具例: 各重量帯の目安として私個人の組み合わせを紹介しますが、粘着ラバーを好んで使用しているため、あくまで一例として参考にしてください。

また、以下の点にご留意ください。

  • 用具の鮮度: 紹介する用具には数年前のモデルや現在廃盤となっているものも含まれます。
  • 総重量の定義: ここで示す総重量は、接着剤やサイドテープを含んだ実測値です。
  • 個体差: 特に中国製ラバーなどは個体差が激しく、同じ製品でも重量が異なる場合があります。

(1)総重量140g未満

この重量帯を実現するためには、用具の選択肢が極めて限定されます。以下のような特殊な組み合わせが必要です。

  • ラケット: バルサ材などを使用した超軽量モデルを選択する(ただし、衝撃に弱く破損しやすい欠点があります)。
  • ラバー: 裏面に「極薄ラバー」など、重量の軽い種類を選択する。

【著者により用具構成例】

  • ラケット: ブラックバルサ7.0(ヴィクタス)/ 63g
  • 表面ラバー: メイスプロブルー 46° 2.2mm / 36g
  • 裏面ラバー: ボンバード極薄(Bomb)/ 36g
  • 総重量: 138g
    ※バルサ材特有の打球感があるため、好みが分かれる組み合わせです。

(2)総重量140g以上~150g未満

140g未満に比べれば緩和されるものの、依然として用具の選択肢は限定的です。操作性は非常に高い反面、攻撃力を重視した「厚いラバー」の両面採用は困難です。

バルサ材のような超軽量ラケットを使用するか、表面(フォア面)のラバーを薄いものに限定する必要があります。

【著者による用具構成例】
ラケット:ブラックバルサ7.0(ヴィクタス)/63g
ラバー(表面):水星2(銀河) 35° 2.2mm/43g
ラバー(裏面):ボンバード極薄(Bomb)/36g
総重量:143g
※この重量帯までは、バルサ材ラケットを使用するか、フォア面のラバーを薄いものにしないと実現は難しいです。

【参考画像】ラケット:ブラックバルサ7.0(ヴィクタス)/63g

※バルサ材ラケットは非常に脆く、台にぶつける等の衝撃で破損しやすいため注意が必要です。

(3)総重量150g以上~160g未満

この重量帯に入ると、用具の選択肢が一気に広がります。標準的な重量のラケットや、厚みのある高性能ラバーを組み合わせることが可能になります。

【著者所有の用具例】
ラケット:CP548(ニッタク)/73g
ラバー(表面):キョウヒョウハリケーンⅢ(紅双喜) 厚/41g
ラバー(裏面):テナジー05(バタフライ)厚/38g
総重量:153g
※私は主にこの重量帯を基準として練習を重ねてきました。

(4)総重量160g以上~170g未満

用具の選択肢が非常に広がり、厚みのある「特厚」などの重量があるラバーも採用可能になります。ただし、両面に比較的重い特厚ラバーを貼る構成にすると、この重量帯を維持するのは難しくなります。

【著者所有の用具例】
ラケット:アウォードオフェンシブ(TSP)※廃番/82g
ラバー(表面):アポロ5(銀河)38° 2.2mm/45g
ラバー(裏面):アポロ5(銀河)極薄/38g
総重量:165g
※以前メインとして使用していましたが、重量と操作性のバランスから、これから中国式ペンを始める方には推奨しません。

【参考画像】ラケット:アウォードオフェンシブ(TSP)※廃番/82g

(5)総重量170g以上

用具選択の制限はほぼなくなりますが、無計画に組み合わせると総重量が180gを容易に超過します。自身の筋力や関節の強度に見合っているか、慎重な判断が必要です。

なお、世界トップレベルのペンホルダー選手の使用ラケットは、総重量180gを超えているケースが一般的です。

【著者所有の用具例】
ラケット:インナーフォース・レイヤー・ZLC-CS(バタフライ)/86g
ラバー(表面):アポロ5(銀河)38° 2.2mm/48g
ラバー(裏面):水星2(銀河) 35° 2.2mm/44g
総重量:179g

【参考画像】インナーフォース・レイヤー・ZLC-CS(バタフライ)/86g

※この組み合わせは、結果として使いこなせませんでした・・・。

4.まとめ:中国式ペン初挑戦時の推奨重量

日本式ペンの片面ラバーを長年使用してきた場合、身体が軽量なラケットに順応しているため、両面ラバーの中国式ペンは非常に重く感じられます。

いきなり20g~30g重いラケットを使用すると、操作性が低下するだけでなく、慣れない裏面打法の練習によって手首を故障するリスクが高まります。私自身も、転向直後に約20g重いラケットで練習を重ねた結果、数回の手首故障を経験しました。

これらの経験を踏まえ、中国式ペンに初挑戦する際の推奨総重量として、
「150g以上〜160g未満」
を提案します。

  • 推奨する理由
    故障のリスク低減: これ以上の重量は、未習得の技術(裏面打法)を行う際の手首への負担が大きすぎるため。
  • 用具の選択肢: 150g未満を目指すと用具が極端に限定されますが、このレンジであれば標準的な選択肢が確保できるため。
  • 適応のしやすさ: 日本式ペン(約140g〜145g)からの移行において、10g程度の増加であれば比較的順応しやすいため。

なお、例として挙げた「CP548(ニッタク)」は軽量で扱いやすいモデルですが、現在は廃番となっています。現行モデルで探す場合は、同等の重量(75g前後)のラケットを基準に検討することをお勧めします。

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