1.はじめに
ペンホルダープレーヤーにとって、ラケットをスイングした際に指が滑る問題については、誰もが一度は考えたことがある課題だと言えます。
特に、ラケットの裏側を支える指(中指、薬指、小指)がラケット操作時に滑る問題については、プレーヤーによって対応方法は様々だと思います。
そこで、今回は私の長年の経験の中で、やっていたことを参考までにご紹介したいと思います。
2.両面にラバーを貼る場合(中国式ペン)
私は、約20年前に片面ラバーの日本式ペンホルダーから裏面打法をするために中国式ペンホルダーに転向しました。
両面ラバーにラバーを貼った中国式ペンを使用し始めて、戸惑ったことの一つがラケットの裏側を支える指(中指、薬指、小指)が滑ることです!
両面にラバーを貼る場合は、片面ラバーのように加工ができません。そこで私の場合は、以下の方法をとっています。
●ラバーに紙やすりをかける
画像のように軽く紙やすりをかけるとグリップ力は向上します。
※加工跡が見えるように、紙やすりをかけた際のゴミをあえて拭き取っていません。
【留意点】
・やすりは指の当たる範囲に限定すること。(ルール違反になるため)
・紙やすりは、縦方向と横方向にかけると更にグリップ力が向上する。
・紙やすりをかける際は、ごく軽く擦って傷をつけるだけで十分です。
※なお、ラバーの加工は自己責任で行っていただきますようお願いいたします。
この方法は、中国の裏面打法の名手であった「王皓(ワンハオ)」選手が世界選手権等で使っていたラケットの指が当たる箇所にも、同じように加工した後が確認できました。よって、ルール的にもOKだと考えています。
※あくまで、指が当たる部分だけを加工することが大事です。
3.片面だけにラバーを貼る場合
いまや少数派になってしまいましたが、ペンホルダーラケットで片面のみにラバーを貼る場合です。
日本式ペンホルダーラケットの場合は、下の画像のように最初からコルクが貼ってある場合が多いので、指が滑ることについては個人的には必要性は感じません。ですが、クッション性を求めたり、指を置く位置を一定にしたい場合の目印として使用する場合もあります。
私の場合、ラバーの切れ端を活用することが多かったです。以下の7通りについてご紹介していますが、そのうち4通りが切れ端を活用した方法です。
結論から言うと、片面ラバーの場合の滑り止めは、個人のフィーリングや好みの問題だと感じていますので「これだ!」と言う答えはありません。参考程度にご覧いただけると幸いです。
【注意点】
ラケットの裏面に滑り止めの素材を貼る場合は、あくまで指が当たる部分を加工しましょう。必要以上に範囲が広すぎると、プレー時にボールが当たる可能性があるためルール違反とされる場合があります。
(1)裏ソフトラバーをそのまま貼る
まずは、裏ソフトラバーの余った切れ端を適当な大きさに切り取りそのまま貼り付け。ラバーのシート部分とゴムの部分の2層分の厚さになります。
今回紹介する方法の中では、最もクッション性が高いと言えます。
※私の場合は、縦横4㎝くらい切り取って貼っていました。
(2)裏ソフトラバーのトップシートのみ(ツルツルの面)
(1)と同様に裏ソフトラバーの余りの切れ端を適当な大きさに切り取り、スポンジとトップシートを分離します。そして、ツルツルの面に指が当たるように貼り付け。
クッション性は下がりますが、スポンジをなくして薄くした分、打球時の振動は感じやすくなります。
(3)裏ソフトラバーのトップシートのみ(粒粒の面)
(1)と同様に裏ソフトラバーの余りの切れ端を適当な大きさに切り取り、スポンジとトップシートを分離します。そして、粒粒の面に指が当たるように貼り付け。
この方法が、最も指が滑りにくいです。
(4)ラバーのスポンジ部分を貼り付け
(1)と同様に裏ソフトラバーの余りの切れ端を適当な大きさに切り取り、スポンジとトップシートを分離します。スポンジ部分のみを貼り付け。
完全に好みの問題ですが、私が日本式ペンを使用していたころはスポンジだけの滑り止めを使っていました。
(5)コルクシート
前述のとおり、日本式ペンホルダーの場合は最初からコルクが貼っている場合があるので、その場合は滑り止めという観点からは加工の必要性は低いと考えています。
(参考)
上記の画像は既存のコルクの上に、更にコルクを重ねて貼り付けてたラケットです。これは、使っているうちにコルクがボロボロになったために加工したものです。
(6)指が当たる部分を削る
指が当たる部分を削る場合もあります。グリップした際のフィット感を求めて削ったりします。
(7)市販品を使う
私自身は使用したことがないのですが、滑り止め専用のゴムシートを卓球メーカー(アームストロング社)が販売していますので参考までにご紹介しておきます。
4.まとめ
いかがだったでしょうか?
片面式ペンホルダーの場合は、裏面の指(中指、薬指、小指)が当たる箇所の加工は比較的自由にできますが、両面にラバーを貼る場合は加工が難しくなります。
私の場合は、日本式ペンを約20年使用した後、中国式ペンに転向したので、指が滑る感じがして非常に気になりました。色々と調べた結果、王晧選手の手法にたどり着きました。
以上となります。みなさまの参考になれば幸いです。
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