1.はじめに
ペンホルダープレーヤーにとって『裏面打法』は、非常に有効な技術です。
ペンホルダープレーヤーであれば、一度は『裏面打法』を取り入れようと挑戦した方も多いと思います。
しかも少し練習すれば、コースを限定すればある程度打てるようになります。
ですが、緊張する本番の試合では、元の片面ペンホルダーに戻ってしまうのです。
そうそう!練習では使えるけど本番では全然ダメなんだよ~
それでは、『裏面打法』の有用性について少し考えてみましょう。
2.『裏面打法』メリット
ざっと、良いところを挙げると
・バックハンド処理で、ボールに回転をかけることが出来るのでプレーが安定する。
・独特な回転になるのでボールの球速は遅くても相手が嫌がる。
・チキータレシーブが可能になるので、レシーブのバリエーションが増える。
・フットワークが遅くなっても、自信をもってプレーできる。
・従来のペンホルダーによる、バックハンドスマッシュは難易度が高いが、裏面打法による攻撃は比較的簡単。
・なんか、かっこいい。
個人的に思いつくのは、こんな感じです。
このように数多くのメリットが挙げられます。
3.なぜ試合では『裏面打法』が使えないのか?
理由は明白です。
ミスするのが怖いので無意識で裏面打法の使用を避けているのです。
これは、昔はオールフォアのペンドライブ型だった選手が、途中から裏面打法を取り入れた場合は特にそうなるのだと思います。
学生時代にやりこんだ片面バックハンド処理が完全に定着してしまっているので、とっさのプレーの際は、昔から馴染んでいるミスが少ないプレースタイルが顔を出してしまうのです。
この段階で、『裏面打法』を諦めてしまう方が数多くいらっしゃると思います。
4.壁を越えると世界が広がる
私も実戦で裏面打法を使えるようになるまでに数年かかりました。
一つだけ断言できることがあります。それは、
『裏面打法』を緊張が伴う試合で使えるまでになると、確実にレベルアップして、卓球が更に楽しくなります。
最大の理由を挙げると、
相手が予測していないプレーが出来るからです。
卓球という競技は、どんなに早い打球、強い回転の打球を打てても、相手に予測されると簡単に返球されるスポーツです。これは、レベルが上がるほどそうなります。
『裏面打法』を使うプレーヤーは、まだまだ少ないため
・相手が慣れない回転
・相手が慣れない軌道
・相手が慣れないタイミング
このような相手が慣れない、自分の領域に引っ張り込んでプレーしやすくなります。
このように非常に魅力的な技術なのですが、問題は
試合で使えるようになるには、相当な根気がいるということです。
なにせ、慣れるまで確実に弱くなりますから。
今まで負けたことのない人にも負けたりします。
悔しくて、慣れ親しんだプレーに戻ろうとする衝動にかられます。
どんなにミスしても、勝率が思い切り落ちても、無意識に裏面打法が使えるように根性で使い続けるしかないのです。
バックサイドに来たボールを無意識に裏面打法が使えるようになれば、こっちのものです。
一気に強くなります!
手前味噌ですが、裏面打法が使えない過去の私に負ける気がしません。
以前、20連敗くらいしていた超苦手な練習仲間がいましたが、今や私が優位に立っています。
5.練習方法(一例)
ここでは、裏面打法を試合でも使えるようになる練習方法を一つご紹介します。
【ポイント】システム練習にランダム性を加える
オススメの練習パターン(右利きvs右利きの場合)
①ナックル系又は横回転系サーブを相手のバック前に出す
②相手のレシーブが、バック側に来たら裏面バックドライブを打つ
※相手のレシーブコースは、限定せずランダムにしてください。コースを決めて打てるようになっても、実戦で使えるようになかなかなりません。
下回転サーブをしっかり切って出すと、相手のツッツキレシーブも下回転がしっかりかかったツッツキが戻ってきます。
強い下回転を、裏面ドライブするには難易度が高いためネットミスやミスタッチが多くなるのです。
レシーブの回転量が少なければ、スイングスピードは速くなくても返球しやすいのです。
最初のうちは、バック側にきたボールを裏面ドライブで打球する場合は、ナックル系のサーブを出して、回転量の少ないレシーブを誘導したほうが良いと思います。
試合で意識しないでも裏面打法が打てるようになれば、相手が嫌がる非常に有効な打法なので、得点しやすくなって試合も有利に進められます。
6.まとめ
裏面打法を習得すれば、特に長年片面ペンホルダーでプレーされていた方にとっては、まさに『世界が広がる』と言えます。
ですが、決して簡単ではないので必ずどこかしらで『壁』にぶつかります。そこをなんとか乗り越えてほしいのです。
また、緊張する試合では、いきなり裏面打法の様々な種類の技を出すのは無理があります。最初に、試合で使いやすい裏面打法の技術については、別の記事で紹介していますので興味ある方はご覧ください。
裏面打法に対する自信をつけるのが大事なので、どんどん使って慣れていきましょう!
以上、参考になれば幸いです。
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