1.はじめに
今回は、日本国内でペンホルダーで裏面打法を使う女子選手としては最強格と言える宋恵佳選手(中国電力所属)が使用しているラバーをご紹介します。
「翔龍(YASAKA)」は、粘着系テンションラバーに分類されるラバーです。正直って使いこなせる自信はないのですが、裏面打法使いである宋恵佳選手が使用しているラバーを試してみたかったので、挑戦することにしました。
【宋恵佳選手の使用用具】
ラケット:インナーフォース レイヤー ZLC – CS(バタフライ)
フォア面:翔龍(YASAKA)
バック面:テナジー05(バタフライ)
※宋恵佳選手の使用用具については、「卓球ナビ」様のデータを使わせていただいています。
参照元:卓球ナビ https://takkyu-navi.jp/
2.「翔龍(YASAKA)」のラバー重量
『ラザンターR50』(ウルトラMAX)と同程度の重量です。
かなり重いラバーということが分かります。私が今まで使ったラバーの中でも、ベスト3にはいる重さです。
軽いラケットが大好きな私にとっては、やや雲行きが怪しくなってきた感じです。
3.「翔龍(YASAKA)」の使用感
使用感について、重量が類似している『ラザンターR50』と時折比較しながらお伝えします。
(1)最も適した打法
このラバーは、ドライブに関しては擦るドライブよりしっかり当て気味に打つドライブが適していると感じました。
通常、私はフォアハンドドライブについては擦り気味のスイングするため、回転量、スピードともに中途半端な打球しか打てませんでした。完全に自分の実力不足です。
ただし、万全の体勢で厚めインパクトして、ラバーにボールを食い込ませる感じでフルスイングすると非常に良い弧線のボールが打てました。
これは、硬いラバーの特性だと思います。
『ラザンターR50』も個人的には、かなり硬いラバーと感じていました。ですが、フォアドライブに関して言えば「翔龍」に比べれば楽に回転量の多い威力のある打球が出せるラバーだと改めて感じました。
(2)裏面打法への影響
今回は、中国式ペンのフォア面に貼りましたが、裏面打法に影響がでました。
具体的にいうと、フォア面に『ラザンターR50』を貼った場合により、裏面ラバーの弾みがかなり強くなりました。
これは、ラバーが非常に硬いことが影響しているものと思われます。
(3)癖がすごい(癖球)
しっかり回転をかけたつもりのドライブがナックル気味になったり、相手のコートで伸びたり沈んだりと、自分でも予測がつかないボールが頻繁にでました。
練習に付き合った頂いた上級者の方が、私のフォアドライブの球質をとても嫌がっていました。
(4)硬い粘着系テンションラバーについて
・ラバーが固すぎてボールコントロールが難しい
十分な体勢で、当て気味にボールを捉えると威力十.分の一撃必殺のフォアドライブが打てました。
しかし、実戦で十分な体勢でボールを捉えることができる場面はそれほどありません。よって、実用性は感じられませんでした。要するに私の技量が低すぎて「翔龍」の良さを引き出せる場面が、少なすぎたのです。
・回転をかける前に飛んでいってしまう
粘着テンションラバーなので、通常の粘着ラバーより弾みが良いです。そのため、回転をしっかりかける前に飛んでいく感じで、粘着ラバーらしい嫌らしさを引き出すことが出来ませんでした。
4.まとめ
「翔龍」は、ラバーの硬さを活かして、フラットに打ってスタイルであれば良いかもしれませんが、フォアドライブをメインとする場合については、誰しもが使いこなせるような用具ではないと思います。
ただし、粘着ラバー特有の『癖球』がしっかり出せるので、使いこなせれば強い味方になるのではないかとも感じました。
『癖球』については、別の記事で紹介していますので、興味のある方は是非ご覧ください。
私は、粘着ラバーを好んで使用していますが、「粘着系テンションラバー」は使い手を選ぶ用具だなとつくづく感じました。
以上となります。みなさまの参考となれば幸いです。
コメント
翔龍は最近軽い個体ばかりと聞きました。
実際に私も翔龍愛用していたのですがシェークにはって45グラムとかになってやめました。
今回試された翔龍はパッケージ込み何グラムでしたか?
コメントありがとうございます。
私が試用した「翔龍」(特厚)は、パッケージ込みで100gでした。
ただし、試用するために購入した時期が数年前なので、現在は軽い個体が多くなっているのかもしれませんね。
ちなみに、同じくヤサカの別ラバー「輝龍」(厚)も試したことがあるのですが、こちらはとても軽くてパッケージ込みでも81gでした。